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警棒の実技もやった:空港保安警備業務2級

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実は警備員にも国家資格があるんですよ。

でも警備員になるための資格ではありません。警備業法では、警備する施設によって適切な有資格者を配置することが定められています。そのため全員ではなく、一部の警備員だけ資格を持っている必要があります。それを取るための試験が、警備業務検定です(ほかに教育責任者等の資格もあります)。そして警備業務検定は、以下の6種類に分かれます。
1.施設警備業務検定
2.雑踏警備業務検定
3.交通誘導警備業務検定
4.核燃料物質等危険物輸送警備業務検定
5.貴重品運搬警備業務検定
6.空港保安警備業務検定

皆さんも核燃料運送以外の警備員を、身近で見たことがあるのではないでしょうか。私が受けた講習は、空港保安警備業務検定の2級になります。警備業法により空港の保安検査場でも適切な有資格者を配置することが定められてます。空港保安警備業務1級は、2級からレベルアップした資格ですね。最近では宮崎空港の保安検査場が、有資格者の定数を満たしていなかったと報じられました。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200422-00019870-miyazaki-l45

この資格は公安委員会で直接検定を受けるか、公安委員会の登録を受けた機関の講習を修了することで所得できます。警備会社に勤めている一環で検定を受ける方が多いのですが、警備会社に所属していなくても「警備員になろうとする者の講習」には参加できます。以前から航空保安の知識に興味があった私は、個人で講習に申し込みました。費用が約10万だったので、ちょっと悩みましたが。。。ちなみに講習の参加者は、会社から派遣の方がほとんどで、個人は少数という雰囲気でした。

 

・講習の内容はとても幅広い
講習は4日間で、最終日が修了考査になります。取り扱う内容が幅広く、学科では警備業法はもちろん、航空法や接遇まで学習します。また実技では保安検査場において、金属探知器を使った接触検査、荷物の中身を確認する開披検査、X線透視装置を用いて検査するモニター検査もやりました。

このモニター検査は、X線で透視した手荷物から爆発物/ナイフ/けん銃/ハサミ/工具/危険物/該当なしを見つける実技です。これが素人にはとても難しく、制限時間内に危険物を発見するのが大変でした。例えばナイフの背が見えたとしてもほとんど棒のような影だし、別の品物に重なると形が隠れて分かりにくかったです。練習時間は十分にあるので、考査までには慣れますが。。。

出典:wired.jp

実技では簡単な英会話による接遇や警戒棒の使い方も学びます。英会話といっても言葉は決まっていて”May I search you?”とかを覚えるだけです。実際に警棒を打ちながら「えい!やあ!」とやったりもしました。警戒棒の操作を実践する試験は、警備業務検定だけなのではないでしょうか。心肺蘇生もありますが、これは救急法救急員でも扱った内容でした。

出典:ALSOK

 

・学科考査は難しいかも
修了考査も学科と実技に分かれます。モニター検査/警戒棒/接触検査/開披検査といった内容の実技考査は、3日間の講習で十分な形に仕上がりますが、20問の学科考査は、選択肢の読み取りに慣れていないと難しく感じるでしょう。会社から派遣の方々は先輩から伝わる資料をお持ちのようでしたが、個人の参加者はテキストを覚えるしかありません。会社から派遣の方も含めて、学科考査で何人か落ちていました。不合格の場合、別途ですが再考査を受けられます。

講習を修了したら、必要な書類を最寄りの警察署に提出します。通訳案内士と同じく医師の診断書が必要だったりして、ちょっと面倒でした。運転免許以外で警察署に発行してもらう資格というのも珍しく感じました。

講習を振り返ってみると、学びたかった航空保安の知識を復習できた点に加えて、正当防衛/現行犯逮捕/銃刀法といった常識を整理できたことは大きな収穫でした。皆さんが利用する空港の保安検査場にも有資格者の方がいるはずです。空港に来たら、探してみてくださいね。