とても多くの気付きを与えてくれる「働く人のための絵辞典」です。
本書を手に取った時期は、マネージャーという役職のあり方に悩んでいた頃で、仕事のやり方のヒントを探していました。「哲学」という言葉からかっこいい仕事のやり方を追求するような内容を想像してしまいますが、そのようなビジネス本ではありません。この本は「働き方」を多面的に紹介することで、それぞれの「穏やかな仕事観」を作り出すことが目的になっています。
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秀逸な文章とイラストの組み合わせによって示される73の視点は、どのページから読み進めても興味深く、図鑑とも絵本ともいえる絶妙な絵辞典を構成しています。
この本はどこからでも読める、直感的に理解できる、広い視野を得られるといった点に優れていて、すべての働く人にお勧めできますが、特に自分のキャリアについて考えを巡らせる就活前や昇進前の方に最適だと思います。
値段が若干高いと感じる方もいるでしょうか(笑)。個人的にはこの装丁と内容なら相応に感じますよ!
役職のあり方に漠然と苦しんでいた当時は、マネジメントやリーダーシップの記述から自分の悩みを俯瞰することが出来ました。この本を入口にしてヒントを得れば、関連の知見に当たり深掘りすることも出来るでしょう。そういえば、以前に触れたポータブルスキルという言葉も最初は本書で知りました。
また働く上で避けて通れないメンタルヘルスやストレスの問題も抜けなく記述がある点は、素晴らしいと思います。
最近は電子媒体やワークブック付きの本書も出ています。副業の促進やテレワークの導入で「働き方」が大きく変わる中、自分の「哲学」を見つめ直すために一読をお勧めします。